チャグレス国立公園(2)

 

 チャグレス国立公園の中心地域はカリブ海側に近接した熱帯雨林地帯です。ここは太平洋側と違った動植物が生息していて、熱帯雨林の真ん中にあるのがシェラジョローナ・ロッジです。ロッジがバードウォッチングの拠点となっており、カリブ海側の運河を中心に観察しています。太平洋側では見られない鳥の宝庫です。それと、運河を境に西側はサンロレンソ要塞、東側はポルトベーロ要塞と、宝物をめぐって戦った歴史的遺物がたくさんあります。マダン湖からチャグレス川の源流へ向かっていく道は、カミノレアルという500年前の隊商道で、今でも石畳が残っていて、ほとんど人が入り込んでいないジャングルです。さらに、カリブ海に沿って、東に進むと道が途切れ、そこからは東へ行けませんが、山を越えると、先住民族、クナ族の住む居住地があります。

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 シェラジョローナ・ロッジのトレッキンコース内の木の中腹で、小さなものがキラキラと光っていました。緑色の体に黒い筋が点々とあり、天敵がいればすぐに見つかる鮮やかな色の矢毒蛙です。インディアンがこの毒を狩猟に使ったので、この名前があります。じっと動かず、鮮やかな色を放つので、しばらく遠くから見とれていました。

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 シェラジョローナロッジの中庭に、蜜水のコップを入れた籠がぶら下がっています。そこに様々なハチドリが群がってきて、座っているだけで鳥を観察することができます。中でも一番小さく、きれいな目立った鳥がハイバラエメラルドハチドリです。

 

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 ロッジから200メートルぐらい離れた木々のてっぺんに、小さな動くものをガイドが双眼鏡で捉えました。 鋭い観察と経験がないと、とても捉えることができません。日本にいるコマドリと同じく、非常に小さく、敏捷性があるので観察が難しい鳥です。それを捉えて見れたことは、宝物を発見したみたいで、うれしさがこみ上げてきました。

以下は、ここで見られた動植物です。

(その1)

アケボシインコ             ボウシモリハチドリ

ズグロトラフサギ            シロエリハチドリ

ナンベイレンカク            スミレセンニョハチドリ

アメリササゴイ            ドウイロハチドリ

ダイサギ                ハイバラエメラルドハチドリ

アマサギ                シロムネエメラルドハチドリ

ユキサギ                ユミハシハチドリ

ヒメアカクロサギ            コビトユミハチドリ

ハシグロリュウキュウガモ        ミドリキヌバネドリ

アメリカムラサキバン          ハグロキヌバネドリ

ナンベイタゲリ             ヒメキヌバネドリ

アシボソハイタカ            ヒロハシハチクイモドキ

キバラカラカラ             クビワヤマセミ

ハバシトビ               コシラヒゲオオガシラ

ミドリインコ              サンショクキムネオオハシ

ムジボウシインコ            ニショクキムネオオハシ

リスカッコウ              ムナフチュウハシ

ルリノドハチドリ            オオグロミヤビゲラ