マドゥンガンジ(2)

 パナマ市からパン・アメリカンハイウェイを車でダリエンの方向へ行くと、バヤノ湖にたどり着きます。バヤノ湖に行く途中で左折すると、人が入り込んでいないジャングルへと入っていきます。20Kmほど行くと、クナ族の自治区となっているサンブラスを囲んでいる山の峰々にぶつかります。一帯は、ムサガンディと呼ばれ、クナ族が管轄している自然保護区です。手づかずの原生林や野生生物が守られています。今まではクナ族の経営するロッジしかありませんでしたが、私が行ったときは、イタリア人が経営する新しいロッジ,ブルバヤロッジができていました。ジャングルの峰の頂上に点々とある近代文明と融合した藁ぶきのロッジは、熱帯の自然の中に溶け込んでいるようです。そのベランダから見下ろすと、地域特有の鳥や、熱帯雨林の美しさに時間を忘れさせてくれます。ロッジの周りはジャングルに入るトレッキングロードが整備されていて、庭には蜜水が入った皿の上に、地域の固有種のハチドリが飛び交っていました。外国からの観光客にはほとんど知られておらず、秘境を求めていく冒険家や、バックパッカーにとっては最適の場所となっていました。その後、地域での開発の声が耳に入ったりしていましたが、今となっては、ムサガンディが守られていることを願うのみです。

 

f:id:shuasai1207:20190513162104j:plainバヤノ湖

バヤノ湖周辺はたくさんのサギが沿岸で餌をついばんでいます。遠くから見ると、全体が黒っぽく、ヒメアカクロサギとほとんど区別ができませんが、背はやや褐色で、のどは茶色の筋があります。いつも、たくさんのサギ類と混じっているので、見分けがつかず、普通に見られるわけではありません。

 

f:id:shuasai1207:20190513162231j:plainサガンディ

くちばしが長く、光輝くような青い冠と、のどの赤紫色と、背中のブロンズ色の緑はコントラストをなして非常にきれいです。他のハチドリと比べても色が際立っていて、目立ちます。行動が突飛で、これもなかなか普通には見られない鳥です。

 

f:id:shuasai1207:20190514113118j:plainバヤノ湖

非常に大型の鳥で、くちばしが大きく、下方に湾曲しています。頭と首が剥げているのが特徴です。なかなか、近づいて見ることが出来ず、遠い木の上に止まっているか、遠い空の上を飛んでいるのが見られるくらいです。バヤノ湖の沿岸の森の上の枝に集団で止まっているのが見られました。以下はムサガンディで見られた鳥です。

カギハシトビ             ハシナガハチドリ

ボウシモリハチドリ          ミドリユミハチドリ

シロエリハチドリ           ユミハシハチドリ

エメラルドハチドリ          アカオキリハシ

ドウイロハチドリ           ムナフチュウハシ

ハイバラエメラルドハチドリ      アカクロムクドリモドキ