サンロレンソ国立公園(2)

 チャグレス川がカリブ海にそそぐ河口にサンロレンソ要塞が築かれています。高い崖の上の岬の突端に陣取っていて、眼下にチャグレス川と湾を見下ろせます。どこから海賊が来ても追い払えるよう、いくつかの大砲が備え付けられ、地下に下りると、大きな濠が掘られた跡と、サンゴで造られた岩のブロックの壁が至る所に見られます。パナマでは一番多くの要塞遺跡が保存されているところです。何といっても、高台から眼下に見下ろせるチャグレス川とカリブ海、緑のジャングルとコバルトブルーの海が織りなす絶景が圧巻です。

 カリブ海に沿って東に進むとポルトベーロ要塞があり、さらに15km行くとスノーケリングとダイビング、スイミング、マングローブ探検などでパナマ市民が憩うイスラ・グランデがあります。この島の住民の生活の糧は海産物で、たくさんの海に突き出た桟橋レストランは有名で、カニ、タコ、エビ、ロブスター料理で観光客を呼び込んでいます。その隣が先住民族、クナ族が住む自治地域です。隣へは道がないので行けませんが、パナマ市から飛行機で自治区に行くことができます。クナ族は、南米から他の先住民族に追われて移動し、パナマに住み着きました。それ以来、外から他民族が侵入することもなく、彼らだけで自治を行い、昔からの伝統を守っています。四方が山と海に囲まれた閉鎖された地域のせいか、独特の文化があり、あでやかな衣装、モラと呼ぶ刺繍などは観光客を魅了してやみません。しかしながら、生活は自給自足で現代文明とは全く縁のない、先史時代と言えるような非常に貧しいものです。現地に行けば、現代に生きているとは感じられないほどのタイムスリップをいやというほど感じさせられます。

 

f:id:shuasai1207:20190324163923j:plainアチオテ・エスコバルロード

喉の下側に黒色で囲まれた黄褐色の色が特徴的です。明るい開けた場所に多くいて、ツグミのように鳴き声が甘いコーラスのように聞こえてきます。

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キヌバネドリの仲間では一番小さな鳥で、よく、木の枝にほかの鳥と一緒に止まっていてあまり動きません。特徴的には背中の緑と青、紫がグラデーションになっていて非常にきれいです。それと、のどが黒く、その下は青、下腹部は黄色で、尾に黒い筋が入り、印象深いです。

f:id:shuasai1207:20190324164208j:plainアチオテ・エスコバルロード

大きな木の水平に伸びた枝に静かに止まっています。ほとんど動かないので、じっと観察することができます。尾が長く、先が2本のラケット状になっているのが特徴です。目は黒で縁取られ、頭やのどはオレンジで、背は緑と、はっきりと色が分かれています。下部は青みがかった緑で、繊細な感じできれいです。時々、甲高い声で鳴くのでびっくりします。