ソベラニア国立公園(2)

 ソベラニア国立公園は他の特徴を持っています。歴史を物語る遺跡があることです。16世紀初め、南米、特にインカ帝国の財宝をスペインに運ぶため、パナマ地峡に二つのルートが造られました。一つは太平洋側のパナマの町から、カリブ海側の港を結ぶ道でカミノ-デ‐クルセスといいます。その道が、ソベラニア国立公園と隣接しています。16世紀当時の石畳の道にはロバの足跡が刻まれています。もう一つのルートがポルトベーロ国立公園の中にある、16世紀終わりに造られたポルトベーロ要塞につながっているルートです。

 20世紀初めに、川をせき止めてパナマ運河を作り、運河で物資を運ぶようになりました。そのため、運河はロバで運んだルートに沿っています。

 運河の中間部から少しそれたところに、川をせき止めて造ったマダン湖があります。この湖は渇水期でパナマ運河の水が少なくなった場合、水を補給するために造られました。下にジャングルがあったため、水面に木の枝がいたるところに飛び出ています。その枝の上にナンベイヒメウ、クビワヤマセミなどが止まり、岸辺にナンベイレンカク、アメリササゴイ、ハシグロリュウキュウガモ、アメリカカワウソなどが群れています。また、運河の通航のために造られた巨大なガツン湖の真ん中にバロ‐コロラド島があります。ダムで水がせき止められ、ジャングルが水没して、小高いところが水面に出て、できたものです。この島に南米で一番最初にスミソニアン熱帯生物研究所が造られました。世界中からの科学者が集まり、熱帯に住む生物を研究しています。島では専門の研究者がガイドするツアーもあります。動植物が密集していて、特に、キヌバネドリ類やヒメアリクイなどの動物、そこでしか見られない植物が生息しています。

f:id:shuasai1207:20181203124706j:plainパイプラインロード

 頭の上や首、ほおにピカピカ光る星をつけているようで、非常にきれいで印象的でした。突然、現れては去っていきました。非常に珍しい鳥で、めったに見ることはできません。

f:id:shuasai1207:20181203124902j:plainマダン湖

 カモの中で、非常にカラフルな鳥です。湖の中州に百羽近くが群れを成して、飛び立っていく姿はとても圧巻でした。特に、くちばしが赤く、胸や背は赤褐色で目立ち、飛んでいるときは、羽に白い筋が見え、とてもきれいです。

f:id:shuasai1207:20181203124956j:plainガツン湖

 ガツン湖の岸辺のジャングルや、点々としている島の木々の上を動き回っています。顔から首、胸にかけて真っ白なのでよく目立ちます。体長は40センチぐらいです。人懐こいのか、近づいても逃げることもなく、愛嬌を振りまいています。以下はマダン湖,バロ-コロラド島で見られた鳥、動物です。

 マダン湖                シコンヒワ

ナンベイレンカク             カワラヒメウリ

アメリササゴイ             キノドヒメウリ

ナンベイアオサギ             キガタムクドリモドキ

シラガゴイ                ハグロムクドリモドキ

ゴイサギ                 ナンベイカワウソ

ハシグロリュウキュウガモ          バロコロラド

バン                   オオシギダチョウ   

コバシバト                オグロキヌバネドリ

ソライロアルキバト            ミドリキヌバネドリ

クビワヤマセミ              ヒメアリクイ

モンキタイランチョウ

クロスジオリーブシトド