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メトロポリタン国立公園
この自然国立公園はパナマの市街地の中にあります。つまり、市街地の中のジャングルといって、世界でも珍しいところです。市街地でありながら、熱帯雨林が生い茂り、そこに密集して動植物が生息しています。パナマに入国してすぐ、ここに足を踏み入れました。入った途端、いろいろな鳥が飛び交い、あたかも鳥の楽園に来たような感じがしました。歩きながら何気なく横を向くと、いろいろな種類のキヌバネドリやハチクイモドキなどがじっとこちらを向いて大きな木の枝に止まっています。また、地面からギャーギャーと、つんざくような音を出すノドアカアリフウキンチョウの鳴き声、丘の中腹に行くとサンショクキヌネオオハシが群れていました。丘の頂上からはパナマ運河が一望に見渡せます。さらに、ここには熱帯特有のジャングルの中の樹木の生存競争が見られます。ツルと木が絡み合い、締め殺しの木と呼ばれる木が他の木の上に覆いかぶさってその木を殺そうとしています。私は、熱帯雨林のすべてを見たような感覚にとらわれました。
この鳥は世界で一番美しいといわれるケツァールと同じキヌバネドリ属です。非常に美しく、大きく、どっしりと重量感があり、簡単に逃げません。この鳥に出会えると、熱帯の鳥を見たといううれしさが込みあがってきます。パナマ各地でいろいろな種類のキヌバネドリを観察いたしましたが、どこで観ても心からの満足感を味わうことができました。
パナマを代表する鳥の一種で、これに出くわして、ハッとするほど不思議な形とカラフルな姿に驚かされました。目の上に大きな青い筋があり、尾が長く、一番下は二つに分かれ、ピンポンのラケットのような形をしています。これを見ただけでこの鳥だと、すぐ区別がつきます。大きくて、木の枝にじっと止まっているので存在感がありました。
静かなジャングルの昼間で、鳥の活動はあまり見られません。ところが、森の中ほどでコーン、コーンと大きな音が聞こえてきます。その音を追っていくと、大きくて太い木の中ほどにエボシゲラが木をつついておりました。赤い頭と白い喉の筋と黒い体が印象的でした。
下記はメトロポリタン国立公園で見られた動物、鳥類です。
オグロキヌバネドリ シロエリマイコドリ
シマオグロキヌバネドリ ムシミソサザイ
ミドリキヌバネドリ イエミソサザイ
オオハチクイモドキ ナツフウキンチョウ
ハチクイモドキ ヒワミツドリ
サンショクキムネオオハシ ルリカタフウキンチョウ
ムナフチュウハシ セアカフウキンチョウ
ハナジロエボシゲラ ノドアカアリフウキンチョウ
キマユコオニキバシリ モンツキクロフウキンチョウ
ヒメオニキバシリ バラムネフウキンチョウ
シマガシラオニキバシリ カワリヒメウリ
ワキジロヒメアリサザイ キガタムクドリモドキ
ミヤマキクタイランチョウ ハナジロアライグマ
ハシナガタイランチョウ テンジクネズミ